亡くなった人が腐敗するまでの過程とは?体の中で起こる化学反応を解説

皆様、こんにちは。特殊清掃センターの村上です。2023年も残り1か月となりましたが、皆様にとって2023年はどのようにお過ごしになられましたか?人生が大きく変わった年になった方もいれば、特に何もなく過ごされた方もいられると思います。私は振り返ってみると自分の人生の中でもトップを争うくらい変化のある年でした。その中でも、新しい出会いが多かったのでこの出会いを大切にし、2024年はより良い関係を築いていきことは勿論、さらに新しい出会いを作る年にしていこうと思います。

さて今回は、亡くなられた人が腐敗するまでの過程について解説をさせていただきます。

亡くなった人の体におこる変化

 

私たちが一般的にご遺体を触れる機会があるのは、亡くなられた直後とお葬式の場です。亡くなられた方の体に手を加えなければ腐敗が進行します。では腐敗とは一体、どのような過程を指すのでしょうか。順番に解説いたします。

冷却(アルゴリスモルティス)

 

体温が下がり、室温に近くなります。これは代謝の停止によるもので、亡くなられてから一番初めに起こる現象です。テレビや小説、漫画などで遺体かどうかを確認する際に「冷たくなっている。」とよく聞くのはこの現象が起きているからです。

硬直(リガモルティス)

 

死後しばらくして筋肉が硬直します。これは酵素の働きが停止するためです。死後2~4時間後から始まり最大で約12時間ほど続くことがあります。その後、徐々に筋肉が緩みます。環境温度や遺体の大きさなどで硬直の進行速度が変わります。冷却が早ければ硬直も早まり、逆に温暖な環境では遅くなります。

えっ血(リビドモルティス)

 

血液が重力に従って体の一部に集中し、静脈や毛細血管に溜まることで青紫色の斑点が現れます。死後硬直から2~4時間ほどで死斑が形成され始め、最も鮮明になります。その後時間が経つにつれて色が変化することがあります。

亡くなられた方が火葬に至るまで腐敗しない理由

 

親族や知り合いの方が亡くなられた際、お通夜や葬儀を行うにあたって必ず最低でも1日は日をまたぎます。ですが、故人の身体の状態は最後まで至って綺麗です。これは、葬儀のスタッフの方々によって手入れをされているからです。ここからは故人の方が腐敗しないように施されている手順について解説します。

冷却

 

亡くなった方の体を冷蔵庫や冷凍庫などで冷却することで、微生物の活動を遅らせます。処置が行われていない間の時間のほとんどが冷却にあてられています。

洗浄と消毒

 

遺体は丁寧に洗浄され、消毒薬や殺菌剤を使用して微生物の繁殖を防ぎます。親族の方々が洗うシステムの葬儀場もあります。

脱水

 

遺体から水分を取り除くことで、微生物の生育環境を制限します。こうすることにより遺体の保存が効果的になります。

注射

 

防腐剤や保存剤を注射することで、遺体を防腐化し、微生物の成長を防ぎます。一般的な防腐剤にはホルモン、フォーマルデヒド、メタノールなどが含まれます。

空気排除

 

遺体の空気を取り除くことで酸素がなくなり、微生物の活動が制御されます。これには遺体を密閉したり、特殊なガスを使用する方法があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。腐敗するまでのスピードは部屋の環境や気温によって変わりますが、腐敗はすべての人間に起こる現象です。皆様が求められていた情報がこの記事で解決できたのであれば嬉しく思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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